入間つばさ会「横須賀研修旅行」
研修旅行担当理事 根石正敏
入間つばさ会では,12月6日に日帰り研修旅行を開催しました。新型コロナの影響もあって4年振りの研修旅行となりましたので,以前から会員の希望が大きかった横須賀方面研修を計画しました。研修先は防大と海自横須賀地方隊です。天候にも恵まれ,朝方に止んだ雨で空気も澄み渡り,穏やかで真っ青な空の下での研修となりました。
会員及び同伴者総勢38名を乗せたバスは,朝8時に西武線稲荷山公園駅を出発し,10時30分に防大に到着しました。正門から見える約20年前に建て直された本部庁舎は,重厚で力強さを感じるデザインで,卒業以来振りに訪れた者にとっては隔世の感を禁じえませんでした。
本部庁舎前での記念写真撮影の後は,本部庁舎内,記念講堂,資料館,学生隊舎を見学し,防大生の学生生活や履修内容,約70年の歴史の中での変遷などを学びました。昼食は学生食堂で学生の皆さんと同じ食事を頂きました。11時50分に食堂に入った時にはすでにごった返しており長蛇の列が作られていましたが,12時過ぎには大半の学生が食事を終えていたのを見て,自身の早弁の習慣は防大から始まったのだと思い至りました。
最後は午後の課業行進です。元気で,整然・溌溂とした学生の様子に研修参加者は感激し防大を離れました。
海自横須賀地方隊では船越地区で停泊中の掃海艇「ちちじま」に乗船して研修しました。機雷の種類には敷設状態別に沈底と係維があり,作動方法別に触発と感応(音響,水圧,磁気)があるという説明がありました。機雷の係維索を切断するための掃海ワイヤーやフロートの使用方法や,機雷を処分するための音波・磁気発生装置などについてわかりやすく説明して頂き,掃海作業の複雑さを理解することができました。沈底機雷に対しては,リモコンにより機雷処分具を操作して対応するとのことでしたが,機雷処分具は墜落事故の捜索にも使用されているということを説明され,空自で大変お世話になったのだなあと感謝の気持ちで一杯になりました。また,潜水病対応のための再圧タンクが搭載されており,実際の使用実績もあると説明され,掃海作業の過酷さをよく理解することができました。
乗艦研修のほかにも,車窓からでしたが新設された海上作戦センターの説明もあり,1時間半の海自研修は密度の濃い研修となりました。
久しぶりの研修でせっかく横須賀まで足を延ばすのであればと,欲張って2か所の研修を計画しましたが,参加者にとって有意義な研修になったようでした。来年も良かったと思われる研修を企画したいと思います。