入間つばさ会定期総会及び懇親会

 入間つばさ会は6月8日(日)、「令和7年度定期総会及び懇親会」を狭山市のレストランニックスにおいて開催した。総会参加者は54名であった。
総会は、はじめに国歌斉唱、続いて昨年度の総会以降ご逝去された10名の会員に黙とうを捧げた。

冒頭、挨拶する武藤入間つばさ会会長

 総会冒頭の武藤茂樹会長挨拶では「令和6年度の入間つばさ会の活動を振り返ると、会員相互の親睦や現役隊員への協力等について活発な活動ができたと考えている。7年度についても引き続き入間つばさ会らしい活動となるよう、皆様のご参加を期待している」との発言があった。

 続いて議案の審議に移った。第1号議案「令和6年度業務並びに決算報告及び監査報告」の審議では、業務全般の報告において入間基地恒例行事への参加のほか、入間つばさ会独自の活動として日帰り研修旅行(陸自富士学校研修)と日本酒蔵元研修(飯能市五十嵐酒造)が行われたこと、入間修武太鼓へ「鬼の面」と「飾り八巻」を寄贈したこと等が紹介された。また同好会活動についても、年間を通じた活発な活動状況が報告された。

 次に会員数等について、令和6年度末の会員数は正会員385名、準会員4名、個人賛助会員3名、法人賛助会員6社であることが報告された。決算報告及び監査報告では、早坂正事務局長の報告に続き、中野正治監事から業務及び予算の執行は適正に行われているとの報告がなされ、賛成多数で可決承認された。

 第2号議案「令和7年度業務計画案及び予算案」の審議では、業務計画案において今年も会員相互の親睦を深めるための事業として同好会活動及び各種行事を推進することに加え、隊員家族支援協力協定の締結(既締結)、修武台記念館研修等、入間つばさ会をアピールする事業を計画することが報告された。予算案については事業計画に沿った支出予算であることが報告され、いずれも賛成多数で可決承認された。

 第3号議案「役員人事」では、中野正治監事の再選が賛成多数で可決された。理事については、梅木良寛理事、中西一敏理事、吉居宏理事の退任、飯高泰明理事、佐藤聖一理事、小林昭洋理事、稲屋博志理事の新任、佐藤秀幸理事、渡久地朝夫理事、平川善人理事の再任が報告された。同好会部長については倉島景一囲碁部長の新任が報告された。

隊員家族支援協力協定について報告する早坂事務局長

 議案審議終了後のトピックとして、5月19日に締結した隊員家族支援協力協定の概要、入間基地との交流・支援活動として6月6日に入間基地東町門に寄贈設置した看板、9月に予定する修武台記念館研修等の計画、つばさ会帽子の作成配布について報告された。
総会の最後には、米寿会員となられた土屋邦雄氏、野口稔氏、山下晴氏、森寛太郎氏、佐藤元一氏、是川幸雄氏、菅原淳氏、末永岩夫氏、垣本由紀子氏、願法充氏及び出口哲氏を紹介するとともに、昨年度に米寿会員となられ今回総会に出席された金子勲氏に記念品のお祝いTシャツを武藤会長から贈呈した。
また、新入会員の沓村裕幸氏、堀田隆治氏、郷原康樹氏、宮地孝浩氏、那須毅氏、小林昭洋氏、畠中良浩氏、秋本康雄氏及び米博徳氏の紹介を行い、総会は終了した。

講演会

 総会後には、元航空総隊司令官でBMD統合任務部隊司令官の経験がある武藤会長が講師として「ロシア・ウクライナ戦争における航空作戦」と題し、約40分間のミニ講演会を実施した。

武藤会長による講演会を実施

 圧倒的な戦力を有するロシアが航空優勢をとれなかった原因として、陸上作戦従属の航空作戦により作戦目標の一貫性が欠如していたこと、防空網制圧能力が不足していたこと及びウクライナ軍の強靭な防空作戦が功を奏したことが考えられる。また今後の航空作戦においては、積極的に航空優勢を獲得する戦略よりも敵の航空優勢獲得活動を拒否する航空拒否戦略(防勢戦略)が有効であるという考えも提唱されてきている。戦略ミサイルやドローンが戦域に大量に投入されるようになり、これらを活用若しくは対抗するための態勢の構築が課題であること等、分かりやすく講演していただいた。

懇親会

 総会に続いての懇親会は、会員等55名、入間基地所在部隊長5名及び准曹士先任3名の現役隊員を含む総勢63名が参加し開催された。懇親会に先立ち、新田原基地所属T-4練習機事故の殉職者2名と美保基地高所作業車事故の殉職者、計3名の空自隊員のご冥福を祈り黙とうを捧げた。

武藤会長は入間つばさ会の活発な活動を紹介

 冒頭、武藤会長の挨拶では本懇親会への現職自衛官の参加に謝意が表され、また今年60周年を迎えるつばさ会の中で入間つばさ会が最も活発な活動をしており、今後も満足感を得られる活動をしていきたい旨の挨拶があった。

杉山司令からは東町門に設置した看板のお礼が

 ご来賓の中部航空方面隊司令官 門間政仁空将のご挨拶では、昨年度末に統合作戦司令部が新編され、進化した統合運用態勢下での山火事への災害派遣や航空救難活動等にしっかりと対応できていることが紹介された。非常に厳しい安全保障環境に対して邁進していくにあたり、OBの支えを引き続きお願いしたいとのお言葉を頂いた。

 続くご来賓の入間基地司令 杉山公俊空将補のご挨拶では、基地東町門に設置した看板に対する御礼と、入間基地への引き続きの理解と協力をお願いしたいとのお言葉を頂いた。

 さらにご参加いただいた来賓として入間基地所在部隊長、部隊准曹士先任が紹介された。

90歳の堀内会員による乾杯の音頭で懇談開始

 懇談開始にあたっては、参加会員のなかで最高齢であり、90歳になられても意気軒高な堀内強定会員の乾杯のご発声で懇談が開始された。現職自衛官とOB、並びに久しぶりに会うOB会員相互に大いに盛り上がった。

 懇親会の終わりには恒例となった隊歌合唱として航空自衛隊歌「蒼空遠く」を全員で声高らかに合唱し、川崎昌彦会員の見事な一本締めで終了した。