「宇宙」をテーマに日帰り研修旅行を開催

— 航空自衛隊府中基地とJAXA 相模原キャンパスを見学 —

令和7年10月9日

 入間つばさ会(会長:武藤茂樹)は10月9日、「宇宙」をテーマに掲げ、航空自衛隊府中基地および JAXA 相模原キャンパスの2か所を研修先とする「日帰りバス研修旅行」を実施しました。

展示機F−1をバックに記念撮影

 本研修は、首都圏近郊の防衛関連施設などを訪れ、会員相互の親睦を深めることを目的として毎年開催している恒例行事です。毎回楽しみにしている会員も多く、今回は萩原米雄副会長をはじめ、ご夫婦での参加が目立ったほか、入間市自衛隊家族会からの参加もあり、総勢36人での実施となりました。

 朝、稲荷山公園駅前に集合した一行が最初に向かったのは航空自衛隊府中基地です。航空機展示場では、貴重な展示機である飛翔体「無人機研究システム」や F-1、F-104 などを見学し、記念写真を撮影しました。

航空支援集団司令部での概況説明

 続いて航空支援集団司令部にて、同集団の任務や編成、そして最近の国内外での活動状況(ミャンマーでの国際緊急援助活動、イスラエルなど中東地域での邦人救出活動、ジブチにおける海賊対処の物資輸送など)について説明を受けました。参加者からは活発な質問が寄せられ、特に9月に実施された F-15 戦闘機の欧州初展開に関連し、空中給油・輸送機や C-2輸送機の運用などについても関心が集まりました。説明者の方々からは丁寧で分かりやすい回答をいただきました。

 昼食は隊員食堂での体験喫食。「チキン南蛮風定食」を美味しくいただいた後、基地広報館を見学し、渉外班長から府中基地の変遷などについて熱意ある説明を受けました。OB として初めて知ることも多く、参加者は興味深く耳を傾けていました。

宇宙作戦群での概況説明

 午後は本研修のメインとなる「宇宙作戦群」での概況説明です。空自が担う「宇宙領域の把握」などの任務の重要性、宇宙作戦群の設立から現在までの歩み、今後の予定(本年度末に「宇宙作戦群」から「宇宙作戦団」への改編)などについて説明が行われました。説明では触れられませんでしたが、2026年度末には大臣直轄のメジャーコマンドとして「宇宙作戦集団」が創設され、2027年度までに航空自衛隊が「航空宇宙自衛隊」へと名称変更される予定とされています。参加者の宇宙領域に関する関心は非常に高く、多くの質問が寄せられていました。

 府中基地での研修を終えた一行は、約1時間の行程で「JAXA 相模原キャンパス」(神奈川県相模原市)へ移動。一般公開されている「宇宙科学探査交流棟」では、日本の宇宙事業の歩みや探査機「はやぶさ」のモジュール、歴代ロケットなど、多彩な展示を自由に見学しました。併設の売店では宇宙食など、ここでしか手に入らないグッズが販売され、多くの参加者がお土産を購入。最後に屋外のロケット前で記念撮影を行い、帰路につきました。

 参加者からは、「20年ぶりに府中基地を訪れ、その変貌に驚いた」「空自の変革を実感した」といった声や、同行した奥さまからは「宇宙の説明は少し難しかったが、JAXAの展示がとても興味深く、充実した研修だった。隊員食堂の食事も美味しかった。次回もぜひ参加したい」との感想が寄せられました。全体として、参加者から好評を得た研修となりました。

宇宙科学探査交流棟前のロケットをバックに記念撮影

 最後に、研修の実施にあたり、多大なご支援をいただいた府中基地渉外班長・班員の皆さまをはじめ、支援集団司令部、宇宙作戦群、給養小隊など関係各位に深く感謝申し上げます。また、周到に企画・準備を進めながら、やむを得ない事情で当日参加が叶わなかった研修担当・根石正敏理事のご尽力にも、改めて感謝いたします。

入間つばさ会 理事(日帰り研修担当代行)小澤和仁